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2013-11

目を疑った知らせ

皆様、ご無沙汰しております。更新しない間に色々なことがあったのですが、ようやく少し時間がとれたので久しぶりに書きます。あまりに悲しい出来事があって、こうして日記を書くだけでも心苦しいのですが、やはり書いておかないと前に進めないと思いアップしました。

昨日の朝早く、イタリアで大変お世話になった方が心臓発作で亡くなったという知らせが届きました。しかも事件に巻き込まれるという不幸な形で・・

イタリアに渡って何年もしない頃です。たまたま見つけたコンクールに参加し、そこで僕は生まれて初めて身に余る評価を頂きました。そのときの審査委員長だった方です。カラブリアの海辺に住んでいて、そのコンクール以降何度も演奏会を開いて頂き、そうでない時も夏休みには遊びに行ったりしました。

その街はプライアといって、海は有名なコートダジュールにも劣らぬくらい青く、また晴れた日には街路樹が光と影のモザイクを地面に映し出していて本当に美しい街でした。そしてその方は演奏に行っても遊びに行っても、変わらぬ朗らかな態度で歓迎して下さいました。

完全帰国してからもメッセージをくれたり、日々僕がどのような音楽活動を送っているのか興味をもっていて下さり、つい一週間前までやりとりがありました。それは僕が最近アルベニスの「イベリア」にハマっているという話題で、アルゼンチン人であるその方はスペイン音楽にも勿論精通していて、幾多の名曲のなかでも「イベリア」は特に好きだと言っていました。それに対して僕はスペインには一週間だけ滞在したことがあって「イベリア」を聴いているとその情熱的で華やかでありながら人間味が溢れる情景が浮かびます、と答えました。

今思うとそれが最後の音楽の話でした。

今際の際には何の曲が流れていたのでしょうか。もしかしたら、祖国の美しい自然が思い浮かぶような「イベリア」の中のどこかの節かもしれません。

昨日その知らせを聞いた時には、正直練習するどころか何かしようという気すら起きない時間を過ごしました。しかし、何時間かすると心の中に彼との思い出がよぎり、自分を奮い立たせてくれました。僕をコンクールで評価してくれたのは、僕のピアノが上手くなるという約束をお互いに交わしたようなもの。落ち込んでいる時間はありません。

彼が死ぬ間際に好きだと言っていた「イベリア」を来年弾くという目標ができました。今までで最高の演奏ができるように、天国の彼に音が届くように、一生懸命練習して参ります。
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ジュゼッペ・テッラッチャーノ国際コンクールで、受賞者と審査委員長ホセ・レポレ氏と




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